学長 小田部 黃太

 今日、私たちの暮らしている社会は多くの課題をかかえ、大きな変革期を迎えています。このような時代を切り拓いていくには、真善美に基づく「美意識」と「創造力」が、重要なスキルとしてあらゆる分野で求められています。
造形短期大学部では、次代を生き抜く力を2年間でしっかりと身につけられる環境を整えています。大学は卒業することを目的にする場ではありません。社会共通の課題から個人的な課題において、自ら問いを見出し、真理を追求していくことに本質があります。未来を作り上げていくという気持ちを強くもち、大学の施設やカリキュラムを積極的に活用し、キャンパス内外で自分の興味関心のあることにチャレンジして充実した学生生活を過ごしてほしいと願っています。そうすることで、どんなジャンルの仕事に就いても活躍できる人になれるはずです。

 また、大学は人々にとって魅力的な存在であるべきだと考えています。芸術系大学だからといって、絵が得意な人や何かものをつくることが好きな人たちだけが学ぶ場ではなく、美意識や創造力を鍛える場として、幅広く多くの人たちに開かれているべきです。たとえば、他分野を経験したのちに芸術的思考の必要性を感じている人や、子育てが落ち着いてから学びたい人など、いくつになっても人生のための学びを提供できる場にしていきたいと考えています。そのために地域とのつながりを深め、地域の発展や人々の人生を豊かにできることに取り組んでいきます。

 AI技術が急速な進化を続けていますが、どんな時代が来ても人間にしかできないことが社会の中心にあることは間違いありません。「造形」という言葉は、変わることなく求められる人間の普遍の力の象徴であると言しています。新しい社会を豊かで幸せなものにするために、九州で唯一の私立芸術系短期大学で一緒に学んでみませんか?