学長 小田部 黃太

 いつの時代も、未来を切り拓いてきたのは人々の「創造力」です。一人ひとりの創造力がよりよい人間性豊かな社会を形成することにつながっていく、と私は考えています。では、創造力とは何でしょうか。それは、社会に新しい価値を生み出す力といえるでしょう。しかし、その創造力すべてがよりよい方向へつながっているとは限りません。そこで重要になってくるのが、真善美に基づく「美意識」です。美意識は、芸術領域の中だけで期待される能力ではなく、あらゆる局面において重要な能力と目される傾向にあります。現代社会は多くの複雑な問題を抱えています。数値で測定できないものや論理で優劣のつかないことをどのように判断すればいいのか。そこにこそ美意識、つまり感性的なスキルが問われます。

 九州産業大学造形短期大学部には、そのスキルを身につけるための環境が整っています。充実した施設、多分野の仲間たちや研究者である教員、また大学の周りには、恵まれた自然と先人が遺した素晴らしい歴史や芸術文化があります。そこには、様々な可能性との出会いや、新たな興味・関心、思いもしなかった自分の能力と出会うこともあるでしょう。本学で、あなたの人生を創造的に作り上げてみませんか。そして未来の社会をかたち造っていきましょう。